掛け捨てではなく、ボーナスによる還元のある保険商品が得だという思い込み

てきすと

「掛け捨て」を嫌う日本人

外国ではあまり見られないのですが、国内では「掛け捨て」を嫌悪する人たちが多いようです。そのことを察している民間の医療保険会社はテレビや新聞などの広告で「掛け捨てではありません!」という宣伝文句を頻繁に利用しています。しかし、この非掛け捨てを「貯蓄」や「得」であるとすぐに直結するのは危険です。

お祝い金や積み立てボーナスとは?

保険商品の中には健康祝金と呼ばれるものがあります。これは定められた期間中に入院給付金の支給を断ったときに支給されるお金のことです。例をあげると、10年間入院給付金の支給を断り続ければ、10年目に10万円のお祝金を支給するというような契約です。また、保険期間が終わったときに積み立てボーナスが支給されるという契約もあります。この契約の場合は入院給付金の支給を受けていても問題ありません。

すべて保険料に上積みされて販売されています

このようにお祝金や積み立てボーナスなどという甘い響きから、あたかもご褒美のように思われがちですが、民間の医療保険会社の商品には残念ながら無料サービスが全くありません。これらも全て私たちが支払う保険料にあらかじめ含まれているのです。

10年間、入院給付金の支給を受けずに、さらに10年目に健在の人が保険加入者の中でどのくらいいるかを予想し、お祝い金分の保険料を計算します。同じように、保険期間が終わったときに生存している人の割合から積立てボーナスの保険料を計算しています。

上積みされた保険料は貯蓄に充てよう!

したがって、お祝い金や積み立てボーナスのついた保険商品には保険料を入院給付金や手術給付金などの基本的な保険料にプラスされて払わなくてはいけないため総じて保険料は高くなります。つまり、お祝い金や積み立てボーナスは結局、私たちの財布から捻出したお金が戻ってきているだけなのです。

しかも、入院給付金を一定期間中に一度でも受け取ってしまえばお祝い金はもらえませんし、保険期間が終わったときに亡くなっていれば積み立てボーナスの受けようがありません。これならば、お祝金や積み立てボーナスに上積みするお金を自分で貯金した方がずっと有益であるといえます。

民間医療保険に加入したときの初心を思い出して下さい

テレビや新聞の広告をそのまま信じずに、電卓で計算を行い、お金をどのようにして使用するかを合理的に選択する判断力を、若いうちから養っておくようにしましょう。第一、なぜ民間の医療保険に入ったか思い出して下さい。おそらく「入院したときの経済的リスクをサポートするため」ではありませんか? 入院給付金が支給されますと、お祝い金はもらえないことがわかっても、そのまま高い保険料を払い続けなくてはいけません。

単純で割安な医療保険に入り、お祝い金のついている保険料との差額を貯金に充てていれば、入院したとしても入院給付金の支給を受け取ることが出来ますし、さらに貯蓄も残るという結果になります。

お祝い金やボーナス付きの保険料を支払うより貯蓄した方がよい

健康祝い金付きの保険商品の場合

OLのBさん(35歳女性)
・入院給付金日額は 5,000円
・保険タイプ:「終身タイプ」

お祝い金

有り

無し

保険料 ※1ヶ月

3,165円

1,925円

10年間の累計支払い保険料

379,800円

231,000円

お祝い金

100,000円

差額分の積み立て(貯蓄)

148,800円

備考

お祝い金は入院給付金を一度でも受け取ってしまうともらえなくなる。

入院の有無に関係なく自由に使用できる。銀行などに預けると利息も付く。

ボーナス付きの保険商品の場合

OLのBさん(35歳女性)
・入院給付金日額は 10,000円
・亡くなったときの保障は 1,000,000円
民間医療保険10年満期で保険期間終了時に積み立てボーナスが支給(※入院の有無に関係なくボーナス支給)

積み立てボーナス

有り

無し

保険料 ※1ヶ月

11,030円

2,088円

10年間の累計支払い保険料

1,323,600円

250,560円

積み立てボーナス

1,000,000円

差額分の積み立て(貯蓄)

1,073,040円

備考

積み立てボーナス分の保険料の一部は諸経費扱いで引かれてしまうため払った金額より少ない

自由に使用できるし、銀行などに預けると利息も付く。

てきすと

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